住まいをきれいにしておけば購入者の印象が良くなります。
当たり前のことですが、住まいをきれいにしておく、整理整頓しておくことも売却の際の心掛けとして大切なポイントです。でも、このアドバイス『きれいに整理してくださいね』なんて、なかなかお客様に直接言いにくいですね(笑)。販売活動は、お客様と仲良くなる前にスタートしてしまいますから。
「できるだけ高く売るためにどうすればいいか」という質問ですが、率直に言って、きれいにしたからといって高く売れるということはありません。でも、きれいにしておいた方が、販売価格が下がる可能性は減りますよ。
中古の不動産は住んでいる方がいて、隅々まで見ることができない場合が多い。見られない分、イメージで決められがちなんです。見学に来られるお客様は、その不動産に自分たちが暮らすことを想像しながらチェックされます。部屋がきれいだと良いイメージにつながりますし、散らかっているとマイナスイメージにつながります。
買う立場になって自分の住まいを見直してください。
即決で購入される方は減って、いろいろ不動産を見て、じっくり比較検討して買われる方が増えています。何軒か見学した後で質問されるときおっしゃるのは、「あのきれいな家は……」「あの散らかっていた家は……」という言い方なんです。「あのきれいな家は何坪ありますか?」「あの散らかっていた家は築何年経ってましたっけ?」……。それだけ、家の印象が大事ということですね。
新築マンションのモデルルームをセンス良いインテリアにしているのも同じ理由。モデルルーム並みにとまでは言いませんが、やはり家具や荷物は少ない方がいい。荷物が多いとどうしても狭く見えてしまいます。多いお宅は事前にある程度処分しておいた方がいいでしょう。
リフォームは、特にひどい汚れがなければ必要ないと私は思います。リフォームに100万、200万円かけて販売価格が高くなるくらいなら、そのままの状態で金額を上げない方が買主様も付きやすくなります。
大切なのは、買う立場になって自分の住まいを見直すこと。相手の立場になれば、どうすればいいかが見えてきます。好印象を持っていただいて選ばれる住まいになること、それができるだけ高く売るポイントだと思います。